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【写真教室】雪のかたちを追いかけて

 知り尽くした場所でもその時、その場しか撮れない雪の形や表面についた風紋があるのだそうだ。溶けはじめの雪やガラスの割れた部分に付着する粉雪。毎回発見がある。

 12月の写真教室のゲストは写真家の萩原義弘さん。元毎日新聞カメラマン。90年代から、閉山となった炭鉱や廃工場の痕跡と雪の造形をテーマにした撮影を続けている。99年に「巨幹残栄」、01年に写真集「SNOWY」を出版した。
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/feelnikon/comfort/webgallery/200707hagiwara_yoshihiro/04.htm

 二十数年前、萩原さんが撮影し印画紙に焼いた写真を皆で回して見た。愛用するのはハッセルブラッドの6×6判(中判)カメラ。
http://homepage3.nifty.com/kondoh/hassel.htm

 中判のいいところは、35mmフィルムより引き伸ばしが少ないため画質が粗くならない所だそうだ。料理写真は4×5(大判)を使うというが、中判カメラの方が当然軽くて持ち歩けるし、ロールフィルムを使える。印画紙にもこだわりがあり、外国製品の名前をいくつか挙げられたが素人には良く分からない。

 雲の形は報道のスクープ写真と同じく、瞬間が大事だという。山の上に雲が来るのを待っていると、被写体を思う気持ちが伝わるのか、本当に来るのだそうだ。赤フィルタやオレンジのフィルタを使うと、雲のコントラストが上がるという。福島県の好間炭鉱ズリ山の写真には、シュークリームのような雲のかたまりがのんびり浮かんでいる。

 「巨幹残栄」で印象に残った写真は、山口県の長生炭鉱。太平洋戦争の最中の昭和17年2月の水没事故により閉山し、坑道には犠牲者183名が今も引き上げられないまま眠っているのだそうだ。大半が強制連行された朝鮮人であるという。新聞記事を見ると、韓国は調査団を派遣する一方、日本側が行政レベルで動かない。
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/01/0701j0210-00001.htm

 つづいて「SNOWY」の写真を見ながら話を聞く。とにかくさまざまな形の雪があって、あきない。夏徒歩20分で行ける炭鉱までの距離を深い雪をかきわけ、10分歩いて5分休みながら進むのだが、ある年は低血糖で身動きが取れなくなり病院に運ばれ、アーモンドチョコレートが必需品になったとか。
 今年は夕暮れ時を撮影したいとのことだが、日が沈むうちに撮影は1、2枚できればいいという。

 萩原さんは今、かつての夕張炭鉱周辺をデジタルで撮影している。デジタルカメラを「現代のツール」として扱うことで時代を表現したいということだ。

 萩原さんのホームページはこちらで。
http://the-za.somard.co.jp/j_photo/jp_space/y_hagiwara_top.shtml
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