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教養ブームは来るだろうか

 21世紀社会デザイン研究科は、アカデミックな研究科と比べると実学の要素が多い研究科だ。かといって労働者階級の研究科であるわけはない。哲学や社会学を土台にしたコミュニティデザイン学や危機管理学、平和学。例えばここの研究科らしい本はロバート・パットナムの「孤独なボウリング」やドラッカーの「非営利組織の経営」、谷本寛治の「CSR」、ムハマド・ユヌス「貧困のない世界を創る」など。入学試験前に知っていればよかったと思う本だ。

 この研究科に来て一番新鮮だったのは、北山先生の「アイデンティティ論」でフーコーとジンメルを読んだことだ。

 このブログを立ち上げた目的のひとつに、「なぜ教養なのか」自分なりの答えや言葉を見出したかった。開設するに先立ち、立花先生の「東大生はなぜバカになったか」という本を読んだ。そこには「教養はなぜ必要かと質問されてあきれる立花先生」のくだりがある。「教養」を非常に重視するのはある一定の世代だ。地雷を踏むと怖いなと思う。

 とはいえ「教養が必要」というのは、学校に来て講義を聴いていると分かるので自分が情けなくなる。歴史認識しかり。哲学しかり。何て自分はものを知らないんだろう。
 「教養は大事だ。教養を持たないと知的エリートになれない」とストレートに主張するのは簡単だ。でも若い世代にはワンクッション必要で、教養への必要性を自分の内側に感じるための橋渡しを作る必要がある。立花先生の授業が貴重だと感じる。
 
 私が今欲しいと思うのは、氷河期世代が「蟹工船」の次に読むべき本のブックガイドだ。実用本、勉強本の紹介はあれど生きるための教養本の紹介は見たことがない気がするのだが。
 氷河期世代の論者が誕生している。湯浅誠、雨宮処凛、城繁幸……。
不条理さを味わうゆえになぜこのような目に遭うのか、自分は一体これからどこへ行くのか。同じ目線で指針を示す論者が必要とされるし、サブプライム不況で、拝金主義で「勝ち組」「負け組」を目指すだけでは何か物足りないという意識を皆覚えるようになるのではないか。「教養」ニーズは今後の若い世代にあるような気がする。
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Secre

教養について

こんにちはー。はじめて書き込みします。

同じ研究科の2年です。

もし、よかったら、リンク先で、研究科の学生がおすすめする本を紹介しているので、よかったら参加していただければうれしいです。
メール送っていただければ載せますよ~

http://review.webdokusho.com/note/5302/15878/1

教養については、いまネットから得られる「教養」についても考える必要があるなあと思います。

また時間が出来たらブログに書いてトラックバックしてみますね。

人文関係のイベントはこちらで情報が集まってます。
http://d.hatena.ne.jp/NEAT/

こんにちはー。

>sabaさん

はじめましてー。先日はトラックバックしていただきこちらこそありがとうございました。みんなの知る本でお勧めを集めると、立派な「21世紀社会デザインの本棚」ですな。
今後ともよろしくお願いします。m(_ _)m
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