質問メール(登戸研究所保存の会)
見学会の後、登戸研究所保存の会の方に質問してみた。
許可をいただいたので以下掲載します。
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登戸研究所保存の会の森田です。
見学会に参加していただきありがとうございました。
(中略)
<質問について>
(1) 今回壊される対象といわれている木造建築は学術的にあまり価値のないものなのでしょうか?
渡辺(健二)先生の本などを読むと、当時の木造工場建築の工法からすると内部に柱なども無く、材料も確かなものを使用しているとの記述もあります。ただ、専門的な詳細調査などはこれからのようです。文化庁は全く未調査ですからそれらの判断はしていません。
ただ、全国で重要な戦争遺跡50の1つとしてまもなく報告書が出ると聞いていますが…。報告書が出ないのも政治的な問題があるからとも聞いています…。
(2) 年間5億の維持費ということですが、市の試算は合っているのでしょうか。国の補助金はないのですか。
「年間5億の維持費」はどこから出てきたのか、聞いていませんのでわかりません。
私たちの会が、昨年3月に川崎市議会に対して「木造建物2棟の移転も含めた保存」と「明治大学が資料館を設立するのだからに物心両面で協力すること」の2点の請願をしたとき、川崎市の幹部は「木造建物2棟」を移築すると3億数千万円かかると答弁しています。
国の補助は、沖縄とか広島のドームのような重要文化財になれば別ですが、登戸研究所ぐらいですと「登録文化財」に指定されるだけで、いろいろとランクがあってこの「登録文化財」というのは維持管理費もでない制度です。
(3) 川崎市議会の議事録を拝見すると、7月に議会で議論があったようですが
7月議会では、おそらく無防備都市条例についての議論だと思います。これはまったく別の議案です。私たちは何も関わっていません。川崎市議会のホームページの平成20年第2回定例会会議録をみると、6月23日「33番斉藤隆司議員(共産党)」と、6月24日41番菅原進議員(公明党)が登戸研究所保存について質問しています。2人が同一議会で質問するだけでも大きな前進だし私たちにとっとは励ましだと思っています。ご覧になってください。
大学はなんだかんだと言っても、資料館の設立まですすめているのですから、川崎市としても応分の補助援助をして次の世代にきちんと平和についてしっかりした教育をするべきで、そのための見て・知って・考える絶好の場所だと思っています。大学側の違法建築が発覚して木造建物の解体が猶予された機会を最大限に生かして多くの市民に知ってもらい、保存の機運を大いに高めていこうと思っていますのでよろしくお願いします。
見学会における大学側の話ではもう壊されるのもやむなしという言い方だったが実際は検討の余地が残されているようだ。
ところで、森田さんが(1)で取り上げた「調査書」は、文化庁が2002年に始めた初の軍事遺跡の詳細調査なのだが、たしかに未だに調査結果が出ていない。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-103480-storytopic-86.html
文化庁によれば、昨年度末に出る予定が延期され今年度末に出る予定だとのこと。